部下と上司のコミュニケーションについて
コミュニケーションは、知識 や情報、
考え方のやり取りだけで なく、感情の
やり取りも重要な対 象となります。
さらに人間関係が壊れるようなコミュニ
ケーショ ンは、「感情の伝達」に関する
問題 が多いと言われます。
たとえば「言葉使い(話し方)」というのは
感 情がストレートに表れるため話した
本人が気付かなくても、受け取った方が
強く反発するということも起こります
ので注意が必要 です。
まず、コミュニケーションとしての
第一歩である挨拶について説明します。
人間関係は、挨拶で始まり挨拶 で終わる
と言われますが、挨拶から相手との関係
が始まります。
挨拶1つでその後の人間関係を円滑にする
のか、それともこの入り口でつまずいて、
相手に悪い印象 を持たれるのかが決まっ
てしまうとも言われます。
挨拶によって、ど んな人間関係を築き
たいかがすぐに相手に伝わるのです。
上司が、部下との信頼関係を築きたい
のであれば、「部下が安心して話が
できる雰囲気を作り、良好な人間関係
を築きたい」という心を込めて、
上 司から先に挨拶をする姿勢が重要
になります。
このような心を込めた挨拶は必ず相手に
伝わります。
「たかが挨拶、されど挨拶!」です。
以上のような姿勢や意識さえあれば、
自然と目的に合わせた挨拶ができると
言えますが、具体的にはどのように挨拶
をすれば良いのでしょうか?
ポイントは?
1 自分から先に
2 気持ちを込めて
3 相手の方を向き、相手の目を見 て
4 微笑むような笑顔で
5 聞こえる声、明るく落ち着いた 調子で
「○○さん 、おはようございま す!!」
という具合です。
笑顔が苦手な上司の方は「目尻を下げる
イメー ジで、口角をうっすらあげる」
と 笑顔になります。
(自信がなければ、自宅の洗面所の鏡を
使って練習し ましょう。) また、
挨拶を受けた時は、すみやかに受けた挨拶
以上の元気さと笑顔や表情(態度も重要)で
相手 に挨拶を返すように心がけましょう。
上手な挨拶の受け方には、相手の感情を
動かし心の距離を近づける効果があります。
たとえば、部下が夏の暑い時期に外回り
から帰って、上司に「ただいま帰りました」
と声をかけたとしましょう。
この時上司が「ご苦労様今日は暑かったろう
毎日よく頑張ってくれるなあ。」と
笑 顔で労いの言葉を返してくれたら
部下は上司に対してどんな感情を抱く
でしょう。「ありがとうござい ます。
また、頑張ります!」と返事を返したい
気持ちになるのでは ありませんか。
また、上司から挨拶を始めたとしても、
すぐに部下が望ましい挨拶を返してくれる
とは限りません。
望ましい挨拶が返ってくるまでに時間が
かかっても、あきらめずに「あなたの
存在を大切に思っていますよ」という
メッセージを込めて、自分から積極的に、
いつでもムラなく挨拶を継続してください。
毎日顔を合わせて挨拶する時に、少し注意
深く部下の表情や声の調子・態度等を見て
いると、部下の今の状態も見えてくるもの
です。継続 して挨拶していると次の様な
効果も期待できます。
ある日の朝、部下に指導しなければならず、
厳しく叱ったとします。
でも、上司は、その日の夕方には
「お疲れ様、○○さん!!」
次の日の朝には「○○さん、おは よう!!」
と明るく笑顔で挨拶するのです。
叱られた部下にすれば、自分という人間
を否定されたわけではなく、仕事に
ついて叱られたのだと感じるのでは
ないでしょうか?
上司の挨拶によって、部下が
「少しほっとした気持ち」になるのでは
ないでしょうか?
実は日々のこんな小さな積み重ねこそが
人と人の心をつないでいくための大切な
要素なのです。
お互いの間に信頼関係が出来上がってくる
と、上司の言った言葉も誤解なく素直に
受け入れられるようになります。
「お疲れ様」の後に「今夜は激しい雨に
なりそうだから気を付けて帰ってください。」
というような「相手を気遣う一言」を付け
加える挨拶は、部下を大切に思っている
気持ちを伝えるメッセージとして、少な
からず効果があるでしょう。
コミュニケーションの第一歩である挨拶を
上司からの「部下との良好な人間関係を
築きたい」という部下へのメッセージと
して積極的に行い、明るく活発な職場の
コミュニケーションを目指しましょう。
最後までお読みいただき
ありがとうございます。
リスク先読み経営研究所
所長 新井仁士
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